2011年6月13日月曜日

埼玉学会 9演題 エントリー

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夢は車で日本一周の運転嫌いなtomoriです.

さて,埼玉学会も近づいてきました.
ADOCは臨床の共同研究者にご協力いただき9演題もエントリーがあります.

「対象者にとって意味のある作業を実現したい」という願いや情熱は,おそらく作業療法士なら誰もが持っていると思います.しかしその一方で,「いざ実践するのは難しい...」,あるいは実践していても「本当にこれで良いのだろうか...」といった悩みも抱えているのではないでしょうか.

私たちはその悩みをどうすれば解決できるのか考えてきました.対象者は自分が本当にやりたい作業に気づいた時,どうにかできるようにと努力します.また作業療法士も作業を実現できる手段を沢山もっています.したがって,まず解決すべき課題は対象者にとって意味のある作業を発掘して,対象者と作業療法士で共有することではないかと考えました.そこで海外にある評価法をベースに,作業選択意思決定支援ソフト(Aid for Decision-making in Occupation Choice; ADOC)というiPad(Apple)アプリを開発しました.

ADOCにはiPadが必要ですが,難しい理論も分厚いマニュアルも必要ありません.多くの作業療法士に使ってもらえるように設計されています.具体的には,iPadの画面にディスプレイされた日常生活上の作業場面のイラストを,ゲームをするように指で選んでいくだけで,対象者にとって意味のある作業を選択することが可能です.この評価プロセスはアプリとイラストによってゆるくフレーム化されており,そのゆるいフレームをきっかけに,対象者が大切にしている作業の背後にある沢山の物語を聞くことができます.加えて,作業療法士が対象者にとって必要な作業を選び,提案できるプロセスもありますので,対象者と作業療法士が「同じ立場で」話し合うことができます.

 学会では、ADOC開発に伴う信頼性や妥当性の検証,臨床での実際の活用事例についてご紹介します.

 作業療法のジレンマ解決にむけた有意義なディスカッションができれば幸いです.


以下,埼玉学会のエントリーです(ほとんどは土曜日です)


齋藤佑樹 他 太田熱海病院(福島県)
内に秘めた輝きを再び
-失語症事例との意味ある作業の共有,ADOC(作業選択意思決定支援ソフト)の紹介-
6/24(金) 14-15時 研修室906

原田伸吾 他 ごきげんリハビリクリニック(沖縄県)
発症後16年の生活史に埋もれていた意味ある作業を発掘した事例
-ADOCの試用経験から-
6/25(土) 11-12時 研修室903・904・905

瀬下義正 他 デイケアさくら(北海道)
作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)満足度の妥当性の検証
6/25(土) 11-12時 研修室903・904・905

長山洋史 他 北里大学(神奈川県)
作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)の内容妥当性の検討.
一般社団法人神奈川県作業療法士会平成22年度研究助成事業
6/25(土) 11-12時 研修室903・904・905

友利幸之介 他 神奈川県立保健福祉大学
作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)の信頼性と妥当性
6/25(土) 11-12時 研修室906

田中裕子 他 ごきげんリハビリクリニック(沖縄県)
離床が目標だった重度用介護者が意味のある作業を語るまでのプロセス
-ADOCの使用経験から-
6/25(土) 14-15時 研修室903・904・905

村上典子 他 豊見城中央病院(沖縄県)
急性期作業療法における意味のある作業の実践
-作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)の試用経験から-
6/25(土) 14-15時 研修室903・904・905

金城正太 他 釧路脳神経外科デイケアセンター(北海道)
作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)の臨床有用性の検討
6/25(土) 14-15時 研修室906

上江洲聖 他 那覇市安謝複合施設(沖縄県)
作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)の表面妥当性の検証
6/25(土) 14-15時 研修室906

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