2012年10月14日日曜日

精神科でのADOCの活用

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出だしに書くネタがなく更新を怠っているtomoriです.
それより中味を充実させろよって感じですが...

といいつつ今日も他人のネタで恐縮なんですが(笑)
精神科に勤務するOTからのメールを(許可を得て)紹介します.

というのも,以前僕がブログで書いた

入院している方には少し厳しいかもしれませんが,精神科でのADOCもなかなか良いかなと思いました.

という記事をみて,どうしてですか! と連絡をくださいました.

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アドバイス頂いた通り、使えそうなCLから少しずつ実践していっております。施設退院が決まった方の支援についてオーダーがありましたのでADOCを用いました。それまで作業療法の必要性を感じていなかった方です。一昨日に別の作業療法士から私に担当が変わったところですが、その方の想いを知ることが出来ました。支援計画は書式を使わせて頂き、ケースワーカーや看護とも連携が図れそうです。少しずつですが実践を積み重ねて行きたいと思っています。

確かな手応え…それはやはりコミュニケーションツールとしてですね。どのように説明をすれば良いかわかりませんが、いままで語られなかったストーリーがそこにはあります。様々な問題で支援までつなげられないケースもあります。それでもCLの想いが聴けるのなら私はADOCを使います。それにADOCってインパクトが強いこともあって、CL自身もその時の面接をよく覚えていてくれており、一連のプロセスを振り返りやすいと感じています。また精神科領域ならではかもしれませんが、入院が長期化しているケースほど患者ー作業療法士間の役割意識が強い場合が多く、作業療法はこういうもの!と思い込んでいるように思います。だからなのか作業療法で経験したことのある作業しか希望を話さないという問題があったりと…そんな方でもイラストを見ながらハッと思い出したように「いやね…昔はしてたんだけども…」と語り始めることもあります。それだけでも感動ものです!

また精神科領域において、時に指示的な支援が必要なケースがありますが、ADOCを用いることで「協業」という意識が生まれやすく、CL側もこちらの意見に耳を傾けやすいと思います。納得した上で受け入れてくれるようになるんではないかと…。まさにメールの最初に述べたケースがそういった感じです。体験入所で挙がった課題をクリアするために「作業療法を!」というドクターやワーカーからのプレスがあったようです。ADOCを使った面接では「将来的には仕事に就きたい」という希望や「苦手なことは出来るだけ行いたくないし、自分が出来ることは限られている」といった不安に感じている想いを語りました。
うまく説明しきれませんが、精神科においてもADOCが有効に使えるケースはたくさんあると思います。

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こんな感じでADOC使っていますーという連絡をいただけると嬉しいですね.



個別介入が難しいこと,これまでの集団活動の流れが強いこと,Handicapが大きいこと,
精神科で作業に焦点を当てた実践に関する障壁は大きいと思います.
言い訳も沢山できるかもしれません.
現に僕も入院の方には難しい,と言ったくらいですから.

でもこうやって少しずつ頑張っている方もいらっしゃる.
そして僕はコミュニケーションが難しい精神科でこそADOCは活用できると思っています.

あきらめない.
まずは「クライエントの希望」を共有する.
これがいろんな障壁を破る突破口になってくれると信じています.

僕たちはそんな方々の力になれればと思っています.



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