2013年12月7日土曜日

僕たちはADOCを自由に使って欲しいと思っています.

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肋間神経痛?のtomoriです。副鼻腔炎が止んだと思えば…困ったもんだ。

さて、今日はADOCについて受けた質問について、僕個人の意見を書いてみます。ただし、基本的にADOCの使い方はユーザーの自由です。そして,ユーザーは作業療法士に限定していません.理学療法士でも看護師でもケアマネージャーでも,興味のある方ならだれでも,現場の状況に合わせ柔軟にご活用ください。もし面白い活用法を思いついたら教えてください.

では質問の回答です。

Q1 精神科でADOC実施に90分ほどかかった。どのくらい時間がかかるものなのか?


全領域の100名のクライエントに実施した研究で,平均約30分でした.おおよそ30〜60分くらいかかると思います。ただし,イラストを一つひとつを聞いていくと時間がかかるので、ザーッと画面を見せていく中で、大切な作業を選択してもらうほうが良いかと思います。面接が長くなる場合は、画面左上の途中保存機能がありますので、お使いください(意外に知られてないですが)。

90分かかったとしても、もしそれで方向性が明確になるのであれば、目標なく続いている支援の場合や、クライエントの希望が反映されていなかった場合などと比べると、大幅な時間短縮になるでしょうね。たられば的で申し訳ないのですが。

Q2 ADOCではなぜ最初に目標を決めるのか?OTIPMやCPPFだと目標という内容を話すのは、最後なのに。

まず、OTIPMやCPPFはプロセスモデルなので、ADOCと同じレベルで比較出来ないと思います。もし比較するなら、COPMやOSAなどの面接ツールだと思います。そして、ADOCはなぜ目標を最初に聞くの?ということですが、目標を聞くというより、なぜこの作業を選んだのか、whyの部分を聞いて欲しいと思ってます。詳しくはこの動画で。

あと確かにADOCは目標設定のためのツールですが、それは目標を決めること以上に、目標設定にクライエントを巻き込むことが重要だと思っています。「リハの目標はあなた自身の意見が必要なんです」、とセラピストが最初に表明し、クライエントが作業に関する相談をしやすい関係性を築くことが大切です。


Q3 ADOCで聞いてるのは作業ではなく活動ではないか?


ユーザーの知識や思考性に左右されると思います。つまり作業系の学問や理論の知識があるユーザーだと作業に関する話題が多くなり、それが無いユーザーだと活動よりの話題になるかと思います。これは,そもそもADOCだけの問題ではなく、COPM、OSAでも同様のことだと思います.上のインタビュー動画を見ていただければ,クライエントは単なる活動ではなく,作業について語っていることがわかると思います.



Q4 イラストに 手と腕の使用 があるのは,作業や活動を選択するADOCの目的からすると異質な感じがする。

確かに、この項目はメンバーで項目を選んだ時にも議論になりました。含めた理由としては、ICFの活動と参加の項目に入っていること。そして、これは手の機能を高めるとは書いていません。あくまで手を生活で使用すること、です。じゃあどの場面で使いにくいのか、使えるのか、そんな話し合いにつながればと思ってます。

また基本的にこの項目は僕が個人的に推したんですが、それはクライエントの色んな希望や気持ちを受け止めることが大事だと思っているからです。つまり手を使うこと、歩くこと、起き上がること、そういう希望もOTは受け止めることが大切だと思います。




最初でも言いましたが,僕たちはADOCを自由に使って欲しいと思っています.どうやって使うものですか?という質問には,Youtubeで公開されている動画をご覧ください.あと,こんな使い方でいいんですか?という質問も受けますが,その現場に合っているなら良いと思います.

では,最後まで読んで下さりありがとうございました.





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